フライフィッシングやキャンプなどOUTDOORの遊びをはじめて長い年月が過ぎ、釣れないことが多くなって、アーァ、とため息が増えた頃、木々や森林と出会いました。
里山の手入れをするボランティアに参加し、地元の爺さんたちが、バッサバッサと木を伐り倒すと山が明るくなり、残った木々が生き生きとしてくるのが感じられました。
「木を伐る」⇒「木が死ぬ」、それなのに森林(やま)が元気になってゆく。「全体と個」の問題でしょうか。伐られた木は全体の犠牲になったのでしょうか?そうかも知れません。でも伐らずに残したらみんな仲良く出来たでしょうか?日本の多くの森林は伐らなければ元気になれない状態です。人工林は特に、伐る(間伐する)事を前提として植林されています。
木が伐られ、倒れるときに大きな音を出します。ある人は「木が泣いている。叫び声が聞こえる」と言いました。木は泣きも叫びもしません。その人が泣き、叫んだのです。
そうは分かっていても、木だって生き物です。伐ってしまった木を何とかしたいと思います。
私は、その木でいろいろなものを作って私たちの傍に置いておくことを選びました。
子供の頃より、ものづくりが好きで、いつしか木の優しさに魅かれていました。
合板や集成材もよいところは沢山ありますが、やはり木そのままの無垢の木が好きです。
自分で伐った木ならなおさら、あまり複雑な加工をしないでおきたいと思います。
森林に立っていた木は呼吸をしていました。形を変えても呼吸をさせたいと思い、植物由来の自然塗料(オイル)で化粧をしています。
「木の呼吸を止めない」ということは、年数や季節・気候によって狂いが出るということになります。引き出しが開かないとか、テーブルの天板が反るとか・・・。狂いが出るということを見越して、加工していますが、使う方にもそれなりの覚悟が必要ということになります。どうしても必要なときは呼吸を止めることも有ります。
日々手入れをされ、長い年月使い込まれたものは格別な輝きを放っています。
自分の傍らにあり、毎日使っているものが、何処の山で育ったのか、いつごろ伐ったものなのか分かるようにしてゆくのが、木を伐り加工する私の責任だと思っています。
ForestFactoryのほとんどの作品はオイル塗装で仕上げてあります。
オイル仕上げは、オイルを木地に染み込ませますので、木肌の質感を生かした表情に仕上げることが出来ます。
しかし、表面に厚い膜を作らないため水や汚れに強いとは言えません。塗料のオイルと同じように汚れが染み付いてしまいます。
時折、紙やすりなどで軽く研磨し再度オイルを塗りこむことで質感が保たれます。またこれを繰り返すことによって、汚れなどが新たな風合い(趣き)となり、一緒にすごした年月を思い出させてくれることと思います。
ForestFactoryで使用するオイルは、子供が口にしても安全なような自然由来のオイルを使用しています。
アクリルのテープを使用しています。
食べ物をこぼしてしまったときには、ぬらした布などでふき取り、編み目に入り込んだものは歯ブラシなど柔らかなブラシで取り除いてください。あまり強くこすると毛羽立ってしまいます。
長く使用していると少しづつ伸びて緩んできます。
テープの交換や締め直しなども承っております。費用はお問い合わせください。
ForestFactoryではムーブメントにクォーツ時計を使用しています。
電池はマンガン電池をお使いください。一時的(瞬間的)に大きな力を必要とする機械にはアルカリ電池などが向いていますが、時計のように常に動き続けているような機械にはマンガン電池が向いています。
時刻合わせには裏面のダイヤルを使用してください。針を持って合わせようとすると針が曲がったり、時には機械が壊れたりしますのでご注意ください。
特に木製の針は取れやすくなっていますので、触らないようにしてください。